コラム
2026.07.01

2025年度決算が評議員会で承認されました。大変厳しい決算になりましたが、その説明や分析は「事業報告書」にも記載があるので、このコラムでは別な角度から書いてみます。
鉄道会社で路線別の経営状況を示す指数として「営業係数」なる数字が使われることがあり、時々ニュースで目にします。求め方はいたってシンプルで「営業費用 ÷ 営業収入 × 100」とのことです。言い換えると「100円稼ぐのにいくらかかるか」という数字でもあるそうです。
赤字ローカル線の存廃に関わる記事では、「100円稼ぐのに10000円くらいかかる」等と報じられ、過疎化で乗客が減少した結果とはいえ、地方の高齢者や学生の足として存続を求める自治体や住民もいる反面、私企業として経営の足かせになっているという面もあって、難しい問題だと感じます。ちょっと調べると、JR西日本は京阪神と新幹線以外は、中国地方も山陰も紀伊半島も大半の路線が赤字でした。だからといって、簡単に止めるわけにいかない「公共性」があるところも福祉サービスとの類似性です。数少ない黒字路線の黒字幅が大きい(新幹線などでは100円稼ぐのに50~60円程度で済むらしいです)のと、本業以外のサービス業でなんとか保っているのです。
先々の事を思うと、大阪であっても、少子高齢化と人口減少は今後さらに進むことはわかっているため、ライフサポート協会最寄の南海高野線や泉北線でも、「泉北ライナー」「GRAN天空」を走らせて「客単価」を上げようとしたり、6両編成の各停を4両にして「固定費」を下げようと努力しているのが通勤客の目線からも十分伝わってきます。
さて、ライフサポート協会の決算書から、「営業係数」を出してみました。法人全体なら98.5でした。100円の利益を出すのに98円50銭要していることになります。部門ごとに分解すると「特養なごみ=119」「在宅介護事業=118」「じらふデイ=124」「こころの相談ネットふうが=105」「障がいグループホーム=100」等とかなり厳しい数字になりましたが、「じらふ長居=95」「小規模多機能きずな・であい=91」「じらふヘルパー=88」「泉北拠点=88」「生活介護・就労継続=73」という部門があって、合計したら僅かですが黒字ということになりました。
鉄道と同じ「公共性・公益性」のあるのが福祉事業であり、放課後デイの利用者が、その後、生活介護の利用者として、継続してご利用頂いている実情を思うと、単純に赤字だからとなくすと、屋台骨が崩落するということにも留意が必要です。そして、鉄道とも違うのが、利用者はきちんといるのです。いわゆる「客単価」が公定価格で決められており、収入に天井がある中で、経費の増額が利益を損ねています。だからといって、電車の「ワンマン運転」「無人運転」にならって、ケアスタッフを減らすわけにはいかないのが難しいところです。他の方法での合理化は必要です。
ライフサポート協会では、まだ実験段階ではありますが、法人職員の経験や知識を「研修動画」という形にして販売し出しています。その他も含めた経営方針がより問われているのだと痛感しています。もちろん「介護や支援の内容」を落とさず、高めることを前提に、その取り組みへの共感が頂けて、寄付でのサポートも頂けると幸いです。多面的に発信してまいりますので、これからもよろしくお願いいたします。