オガリ作業所は、住吉地域における障がいをもつ子どもの、地域での就学を保障する運動の流れの中で、“卒業後の活動の場”として、準備会が1986年発足し、その後正式に1989年6月開所しました。
「オガリ」の由来は「オガリの像」にあります。差別迫害と弾圧に立ち向かい「愛と平和」を表現した闘う母子像がそれで、住吉地区のシンボルになっているものです。 現在、オガリの像は住吉人権文化センターの外壁を飾っています。
しばらく10数人規模の無認可作業所として、住吉総合福祉センターの地下を利用して活動してきましたが、下請け作業中心から、2000年には清掃班をたちあげ、窯を整備して陶芸も開始するなど、活動の幅を徐々に広げてきました。障がいをもつ人の福祉制度も大きく変わる中、2002年7月には小規模通所授産施設として認可され、社会福祉法人ライフサポート協会の運営となりました。
今後「より多くの利用者に」「より幅広い活動を提供する」ことを目的に…通所施設整備が決まり、市営住宅1階の空き店舗活用にあわせて移転し、整備されることになりました。新しくなっていき、自立をめざす…作業をもっとがんばる…など「変わっていく」さなかの、“オガリ”です。ただ、いくら新しくなろうと、「地域自立生活支援施設 なごみ」の入り口を飾っているオガリで作成したタイル壁画に表現されたような"姿"を『原点』として、「愛と平和」の作業所であり続けたいと願っています。もちろん新しいオガリの外壁腰部にもタイルのラインは飾っています。
オガリのメンバーは、河の流れの中を、多くのスタッフや、近隣の人たちに、見守られ援けられ、大地に立っています。薄緑は、見守ってくれる愛、茶は河の流れをイメージした光、あずき色は大地で、そこにメンバーたち(緑)が助け合って戯れています。いつも濁らない河の水のように、メンバーも力を合わせ、前進し続けています。(陶芸指導:木戸真登美)