pagetop

文字サイズ:小 中 大

生活訓練つみきの一年

更新日:2015年5月21日

生活訓練つみきの一年

 生活訓練つみきは、2年の間で友達と楽しみながら様々な経験、体験をする「障がいのある方が学ぶ場」です。2014年4月にはじまり、1年が経ちました。

 現在、2年生は6名。1年生6名の12名です。18歳〜30台後半と幅広い年齢層のメンバーさんが"通学"されています。

 開校して一年が経ち、後輩ができた2年生の成長をお伝えしようと思います。2年生は、特別支援学校から進路でつみきを選んでくれたメンバーさんは2名。4名は作業所に行ったけど、気持ちがしんどくなり家で過ごすことが多くなったといういきさつのあるメンバーさんです。

 はじめは買い物に行っても、全員が商品を見ることもなく、ただただ通路を歩いているだけ・・・。前を歩いている人についていくだけでも必死だったんですね。近くのスーパーに買い物に1時間かかっていました。

 そんな中、5月にオガリ作業所がバーベキューをすると聞き、「いろんな人と交流できるしいいやん!」という安易な気持ちでバーベキュー大会に参加するスケジュールを立てました。お知らせには大きく「合同〜バーベキュー大会〜」なんて書きました。なんと当日参加したのは2名でした。「合同」という言葉にプレッシャーを感じたメンバーさん。・・・お知らせの言葉の選択ミス・・・と反省をしたのを覚えています。

生活訓練つみきの一年

 そんな中始まった生活訓練つみき1年目、はじめはがんばってきてくれていたメンバーさんが少しずつ自分のペースで参加するようになり、週二回、週一回の参加が増えてきました。

 毎日来れていた方は3名・・・その中の2名は特別支援学校から来たメンバーさんなので「月曜日から金曜日まで通うことがあたりまえ」のメンバーさん。もう一人は2年間家で過ごしていたAさんでした。

生活訓練つみきの一年

 Aさんは「はじめは週一回来れるかな・・・?半日つみきで活動すること事できるかな・・・スモールステップで支援していこう」と考えてましたが、今では週5日つみきに通所しています。はじめは、メンバーもスタッフも知らない人ばっかり・・・と不安もあったかもしれません。

 少しずつつみきのスタッフとも関係を作っていき、今では「〜してくれる人?」と聞くと率先してやってくれる素敵なお兄さんになりました。1年前は「財布は親やヘルパーが持つもの」と決めていて、買い物をともなう活動には参加しないと言っていたAさんでしたが、今では買いものに行った時にスタッフから小銭を出すのを手伝ってほしいと言われると「いいよ!!」と言って小銭を払う練習もしています。

 半年も経つとお休みのメンバーに「水曜日もきてほしい。一緒に次の日の調理実習のメニューを考えてほしい」という内容のお手紙を渡し、自分の気持ちを相手に伝えることまでできるようになりました。他のメンバーとのやり取りも楽しみにしているのだなと感じています。

生活訓練つみきの一年

 今年はメンバーさんも増えて、1年生は元気いっぱい・・・。毎日大騒ぎのつみきです。静かに色々なことを考えたり、おしゃべりできていた1年前とは環境がガラッとかわるのでどうなるかな・・・と心配していました。しかしAさんは気負い負けすることなく通所しています。

 買い物では味噌汁にいれる豆腐と野菜を選んできてと言われるとメンバーと二人で選びにいくことも出来るようになりました。そして・・・なんとスタッフがお肉の量とお金を計算して四苦八苦していると、「他の安いお肉選んでこようか・・・?」とスタッフを気づかうことまでしてくれます(笑)

 メンバーさん自身が変わっていくこと、メンバー同士の関わりから変わっていくことをこの1年でたくさん見せてくれました。これからもたくさんの成長の場面に出会えるのだと考えると楽しみです。

2年生Tさんの母からのコメント

 つみきの一期生として入学してあっという間に一年が過ぎてしまいました。 はじめは環境になじめず、「今日はもう辞める」「施設に行く」と理由をつけては休むことばかりを考え、なんとかしても行かせなければと思う私とTとの戦いだった気がします。

 最近連絡帳に「がんばって出来ました」「笑顔が多かったです」「仲間やスタッフとも話が出来ています」という言葉を見て「外では頑張ってるんだな〜」「おぉ〜、成長してきているんだ!!」とうれしく思えるようになり、「よし、私も悪いことにばかりに目をむけず、小さなことでも出来たことを褒めることを多くしよう」そう思っている今日この頃です。

 私とTを育てていただいているつみきの皆様には本当に感謝しています。