2014年7月
特養なごみ施設長金光です。
特養の施設長になって早3ヶ月半が過ぎました。まだまだわからないことが多いこともあってか、あっという間という気がしています。同じ法人だったとは言え、外部からでは今まで見えていなかったものが見えるようになりました。また特養が外部とつながっていなかったものについてはつなげていく必要性も感じています。
そのためにまず、法人他部署の人にドンドン特養の中に入ってきてもらい、みんながどんな思いを大切に関わっているのかを知ってもらい、また特養の人には法人他部署の動きや状況をいろいろと知ってもらいたいと思っています。他部署間交流とかボランティアとか、今取り組んでいるもので連携できるものはお互いにドンドン連携していけるようにしたいと思います。
入居されている方ともいろいろな話をしたり、ご家族の方との話を聞いたりする機会が増えてきました。その方の生い立ちや家族との過ごされてきた時間、そして入居にあたっての想いなどを垣間見ると、その方に対する敬意の念が大きくなっていきます。その方が大事にしてこられた思い出と周りの方と人生を、一緒に大事にしたいという思いを持ちながら、関わりを続けていきたいと思います。
特養の中のこととしては、7月より3つのユニットに分けた勤務を始めました。今までは生活空間は3つのユニットで職員のユニット担当もありましたが、夜勤は2名で実際の職員の動きはユニットをまたいだ形でしか組めませんでした。現在は3人夜勤の体制になり、夜勤帯の体制が充実してきたことと連続16時間勤務がなくなったことで、職員の身体的負担は軽減されてきました。その反面、日中の職員体制の工面であったり、欠勤者がいた時の体制変更の難しさであったり、引き継ぎの仕方であったりと新たな課題はありますが、現状挙がってきた問題点を確認しつつ、いい形を作って行こうという雰囲気になってきています。
入居者の方に対しても、ユニットごとで職員が入居者の方と関わるので、より深くお一人お一人の心身の状況や介助の方法についても考えていけるのではないかと思っています。
先日、「ユニットケアの特養を作りたいので…」と見学に来られた方がおられました。その時はまだ6月だったので、ユニット別の勤務にはなってなかったのですが、今後どうしていくかの不安や課題についていろいろ話し合いました。
その中で、相手の方が「職員のモチベーションを維持するのにどんな工夫をされていますか?」という質問がありました。自分なりに考え、普段の職員の働きぶりを思い起こし、「職員が日々あたりまえに行うルーチン業務(排泄介助、食事介助、移乗介助、就寝介助、食事介助、記録、引き継ぎ等)を入居者の方に負荷なく実施しし、続けていくのは『してあたりまえ』の業務でありながら難しい。しかし、できてなかったら『なんでできてないの?』と問われて追い詰められてしまうと思うのです。そうではなくて、『あたりまえのことをしっかり日々続けてくれて、入居者の方の日々の生活の基盤を支えてくれてありがとう。そして、そのことができていることで入居者さんのお気持ちや体調の微細な変化に気づくことができる基盤になるからね。』と伝えることで、ただ単調なルーチン業務の中にもモチベーションが生まれ、入居者の方によりよい生活を考えていこうという意欲に?げられると思うのです。」という話をしました。これはユニットケアや特養に限らず、どんな部署にも、どんな職種にもあてはまることではないかと思います。
『できてあたりまえのことを評価する』ことはそんなに難しいことではないと思います。日々、仕事に向かっている職員にも感謝の意を持つことが、こういった社会福祉法人は特に支えになるのではないでしょうか?
職員みんながモチベーションを高めながら支援ができる環境を、これからもいろいろ考えて作っていきたいと思います。(施設長 金光建二)
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