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看取り

2016年8月

 皆さま、初めまして。とは言いながらも、何度かホームページの記事は書いております。私、特別養護老人ホームなごみフロア長の上村と申します。

 いつも社会福祉法人ライフサポート協会のホームページをご覧頂き、誠にありがとうございます。

 微力ながら総合施設長と共に、特養なごみをもっと皆さまに知ってもらいたいと思っております。私は2004年の開設当初から介護職員として現場で携わってきております。日々の現場での実践は勿論、共に働く仲間の喜び、時には迷い、苦悩…。入居者さんの声や想いなども伝えていければと思っておりますので、宜しくお願い致します。

4名の入居者さんが相次いで・・ご逝去されました

 5月〜6月にかけて、4名の入居者さんが相次いで・・ご逝去されました。

 1名の方は、「なごみに帰って来てほしい!」という職員の想いは届かず入院先の病院で、そして3名の方々は、なごみにて最期の時を共にすごさせていただきました。

 新人職員にとって、人生における生活の延長線上の、最期のところで、ほんのすこし自分達の存在もあり、人生の最期を共に過ごすことを、命をもって教えていただくこととなりました。

 「何したらいいんやろ!」「何かせなあかん!」「怖い…」など不安やとまどい、迷いもあったでしょう。

 「人の死」に初めて立ち会った職員、何十年も歩んで来られた方の最期の食事を対応させてもらった職員など、人生の大先輩の最期を看取らせて頂き、感じるもの、命からのメッセージがあったと思います。

 命をもってお教えいただいたことは、自分達の中に生き続けています。新人職員が入職することで、先輩となった職員も、看取り期に入り、日々、時間単位で変わっていく状況下、本人さんへの支援についてタイムリーに検討し、行動に移していました。

 お部屋にお邪魔した時の、握った手のぬくもり、握った手を離されない様子から、お一人では寂しいのではないか・・と、ベットをフロアー(ユニットのリビング)へ移動。そのことで、一緒に過ごしている、ご入居者もお声かけや、手を握られることで、安心されたご様子がありました。

 ご逝去時も、悲しさをグッとこらえて新人職員に指示を出す姿もみられました。命をもって育てくださっているのだと思いました。

 看取り期に入ったことをお知らせすると、在宅でお住まいの時に、関わった、馴染みの職員も沢山駆けつけてくれ、お声かけ下さっていました。

 また、昨年度より特養のお昼の検食を、これまで、交流の少なかった在宅部門や障がい事業部など他部署にもお願いし、入居者さんと一緒に食べていただくことを始めたことで、新たな出会いを生むことも実感しました。

 訃報に際し、特養以外の職員からも「亡くなられたんですね。」「あの時、お話ししたわ」などのお声もあり、他の方々も気にかけてくださっていることを知りました。

 それは、単に食事を一緒に食べる取り組みを行ったからではなく、ご本人の存在そのことが、なくなるその時、亡くなってからも、つながりをつくってくださっていることを新たにお教えいただいたと思っております。

 今まで一緒に過ごさせて頂いた方が亡くなる…。いなくなる…。とても寂しく思います。しかし、命をもって伝えてくださったことを忘れることなく、繋げていきます。

 特養なごみで出会えたことに感謝し、ここにご冥福をお祈りいたします。

(フロア長 上村)

最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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