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すみよし福祉の街づくり構想(5)

よみがえれ!地域力

ライフサポート通信 第6号
2004年7月15日

地域福祉の体制図

 「誰もが、どんな状態になっても、住み慣れた場所で自分らしく暮らしていける為に!」という当たり前のことを実現するのにいったい何が必要なのでしょうか。

 「介護の不安」「見守りや緊急対応」「食事のこと」「仕事や生きがいのこと」「住宅のこと」「心の悩み」等々、さまざまな不安や悩みを具体的に解決できれば、これまで通り変わらず地域で暮らしていけるのです。

 その解決のために私たち法人も「総合福祉センター」や「なごみ」で活動していますが、さらに大切なことは、人と人とのつながりが生み出す地域の力ではないでしょうか。隣近所の「付き合い」は、困ったときの「お互い様の支えあい」につながって、その力と行政や福祉事業者とが連携する中で、誰もが安心して暮らせるまちづくりが始まるのではないでしょうか。今年の「地域福祉計画・住吉区アクションプラン」の取り組みを「地域力」再生のスタートにしていきましょう。

1.ひとり暮らし高齢者支援モデル事業
(大阪市住宅福祉推進モデル事業)

 「いくつになっても住み慣れた地域で、安心して暮らせる」ように、高齢者の在宅生活を支援するモデル事業が始まりました。

対象となる方
 住吉連合町会下にお住まいの60歳以上の方で、お一人暮らしや高齢者のみでお住まいの世帯の方が対象です。
内容
  1. 「何かあったとき不安で。」、「ひとり暮しで心細くて」といった時の定期的な見守り支援・安否確認(週1回程度)
  2. 「こんな時はどうしたらいいの? 誰か気軽に相談できれば。」といった時の相談支援・関係機関等との連絡・調整
  3. 「かぜで急に寝込んで買い物に行きたくても行けない。」といった時の急病特等の一時的な家事援助です。生活援助員がご自宅に訪問し支援します。

 まずは在宅介護支援センター相談員がお話をうかがわせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

2.“食”を支える生活支援型食事サービス事業

 「普段は家で一人の食事なので地域で開かれる会食の日を楽しみにしている。」「食事面さえなんとかなれば、自宅で暮らしていけるし、他の介護サービスを利用せずともひとりでも生活を送ることができる」

 健康なときには特に意識することのなかった食生活も、健康を害したり、買い物に行くことが不自由な状態になったりすると、命と直結した大切な問題になります。

 食事サービスには、ボランティアが配食または地域施設で会食のお世話を行うふれあい型と、配食することによって、高齢者の自立と生活の質を確保し、利用者の安否確認を行う生活支援型のサービスがあります。

 現在、ライフサポート協会においては、ふれあい型や生活支援型の食事提供もおこなっています。しかし広い範囲で配食を必要とする方には配食エリアの問題、特に配り手不足から十分な食事提供が困難な状態にあります。地域福祉をすすめるうえで、施設が食事供給の拠点となり、小地域単位に食事を届け、その地域の顔なじみの人が「お元気ですか?」という声とともに食事を届けるといった地域に密着した事業に発展させていくことが求められています。

 今後、当法人ではこの事業を在宅介護支援センターが中心となりコーディネートしていくことになりました。

3.在宅介護支援センター

 市の委託をうけ、大きく基幹型と地域型に分かれ、特に地域型では各中学校区に1か所、地域の身近な総合相談窓口として、また介護予防事業、生きがいづくり支援のための様々な取り組みを日々検討し実施しています。何か困ったことや、これはどこに相談にいけばいいのか等など、まずは何でもお話をおうかがいし一緒に考えていきたいと思いますので、お気軽にお声をかけてください。

4.地域福祉計画住吉アクションプラン

 社会福祉法において市町村が地域福祉計画を策定することが規定されました。すべての人の人権が尊重され、共に生き共に支えあい、誰もが自分らしく安心して暮らせる地域、みんなが生活を共に楽しめる地域づくりを、地域住民をはじめ地域に関わる人々との協働により目指すということがこの計画の目標です。今年度は住吉区においても、より身近な地域での実情にあった地域福祉を推進するためのアクションプラン(行動計画)が策定されることになっています。地域住民の思いが、どれだけ具体的に反映されるかというところに、この計画策定の成功の鍵はあります。

5.「なごみ」地域交流スペースにまちかど喫茶がオープンしました

 サンハウスさん(福祉作業所)とよさみ野障害者作業所さんが、それぞれ趣向を凝らした手作りのクッキー、蒸しパン、コーヒー、お抹茶セット等のメニューを用意して地域の皆様のお越しをお待ちしております。ぜひ一度、お立ち寄りください。  また、地域の皆様が気軽にふれあい交流できる空間として、地域交流スペースを無料でお貸しします。

6.住吉総合福祉センターを「つながり・ふれあい」の拠点に

 住吉総合福祉センターは今春の「なごみ」の移転、今後予定している「オガリ作業所」の駅前生協跡への移転に伴って、改装をし、いろいろな人の交流の拠点として活用できるための企画を検討しています。

こころの相談ネット「ふうが」
 まず、2階はこころに障害のある方の「地域活動支援センター『ふうが』」として開設します。現在「準備室」としてですが、カラオケや調理などの取り組み、相談から、ふらっと立ち寄るところまで、気軽に利用できる場としてオープンしています。なお、8月1日に正式開所です。現在の利用できる時間は、火曜日-土曜日の午前9時-午後5時半までです。
文化教室
 地下については、今後の改装により文化教室として活用する予定です。陶芸や絵画、パソコン、バルーンアートなど趣味や生活に活かせる講座を企画します。教室や講座といっても難しいものではなく、「障害がある方」「高齢の方」でも「よくわかり」「楽しめる」内容にします。定員はありますが、他の条件はありません。誰もが気軽に参加できるものを目指して検討しています。
余暇支援
 また、障害をもつ子どもさんから大人の方までの「余暇支援」の取り組みを予定しています。とりわけ外出企画としてのハイキングや旅行・キャンプなどは「その人にあった」形で参加できるものにすることが大切です。必要に応じてガイドヘルパーやボランティアの協力を得ることで「どのような人でも楽しめる」中身作りをしていくつもりです。
「応援の輪」がめぐりめぐって、すべての人に行き届くように…
「食事サービス」も「余暇支援」も「地域交流スペース」も限られた職員の力だけでは幅は広がりません。身体に例えるならば、支えていただける「人の力」は“血潮のめぐり”にあたります。ボランティアさんの協力が活発にできれば、応援の輪も必要とする隅々まで広がっていくはずです。そのために住吉総合福祉センターにボランティアの担当者(コーディネーター)を配置しました。参加いただけるという方は住吉総合福祉センターまでご連絡をお待ちしております。

私たちの主張 Index

  1. 人が大切にされ支え合う町づくりをめざして
  2. 住吉総合福祉センターを住民交流の拠点に
  3. いつでも、どこでも、だれでも、自由に福祉を
  4. 安心の地域生活、応援します!
  5. よみがえれ!地域力
  6. 障がいをもつ人の“働く・暮らす”を問い直して
  7. 福祉の見直しを見すえて
  8. 2004年度ライフサポート協会の活動報告
  9. 自立する意味を問い直してみませんか
  10. 地域福祉のカギは人材育成!